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年頭所感

2017年1月1日
損害保険料率算出機構
理事長 浦川 道太郎

理事長 浦川 道太郎

 新年のご挨拶に先立ち、昨年発生した熊本地震や台風10号などの災害により被災された方々に心からお見舞い申し上げます。

 近年の環境変化として、大規模な地震や風水災など自然災害による損害の増加、また、自動運転に関するニュースが連日のように報道されているとおり、技術革新の急速な進展を挙げることができます。このように大きく変化しているリスク環境において、私ども損害保険料率算出機構は、環境変化に対応した業務遂行の必要性とその役割の大きさを改めて認識しています。

 当機構では2012年に「損害保険料率算出機構 今後の10年ビジョン」を策定しました。このビジョンでは「既存業務の基本的構造の見直しと新たな付加価値の創造によって、損害保険業の健全な発達を支え、広く社会から評価される存在を目指す」ことを掲げており、この実現によってステークホルダーの期待に応えることが、当機構の使命であり存在意義でもあります。
 本年は上記ビジョンの折り返し地点に差し掛かる年であるとともに、同ビジョンの実現に向けて策定した第6次中期業務計画(2016〜2018年度)の2年目に当たります。同計画の基軸である業務品質・組織品質の向上を念頭に、初年度の取組みを着実に進め、3カ年計画の達成に向けてしっかりと実績を積み重ねていくことが重要な1年となります。具体的には、次に述べる課題に取り組んでまいります。

1.環境変化に対応した料率制度・算出手法等の構築と改善
 昨年、ASV(先進安全自動車)技術の普及に対応した自動車保険参考純率の改定の届出を行いましたが、引き続き自動車技術の進展への対応を図るとともに、人口構成の変化や住宅の老朽化など、社会と経済の変化に対応した商品・料率制度の構築・改善に向けた取組みを進めます。また、自然災害の発生状況の変化や巨大災害の不確実性の高まりを踏まえ、自然災害リスクモデルの構築・改善に向けた取組みを進めます。

2.料率・リスク関連業務に関する基本的構造の見直し
 上記1.の実現に向けて、参考純率の検証・算出業務に係る新たなデータ収集・チェック態勢を強化するとともに、国際的な保険規制等の動向に係る調査や、料率算出手法の高度化検討を行います。

3.会員および社会に対するサービスと情報発信の拡充
 新たな会員ニーズに対応したサービス拡充の観点から、会員フィードバック統計の見直しや自然災害リスクモデルに関する情報提供などを行うとともに、地震防災・減災や自賠責損害調査に係るデータ提供等の情報発信を強化します。また、本邦損害保険業界等と連携して、アジアの保険関連団体との交流やアジア損保市場の安定化に資する技術協力を進めます。

4.損害調査業務の個別重点課題への対応
 自賠責損害調査業務の品質向上推進の取組み、後遺障害等級認定態勢および医療費適正化態勢の強化、不正請求防止対策の取組みといった個別重点課題に関し、注力して取り組みます。

5.新たな損害調査業務モデルの構築
 自賠責損害調査業務の標準化・効率化を図るとともに、事案処理体制の見直しなど、組織体制の最適化を図ります。また、損害調査に係る情報システムについて、保険会社とのデータ連携の推進など、情報システム基盤の整備・構築によるサービスの向上に取り組みます。

6.組織基盤の整備と強化
 これまで述べた取組みを推進するため、人材の確保・育成、情報システム基盤や業務環境の整備を進めます。昨年10月には女性活躍推進法に基づく厚生労働大臣の認定「えるぼし」を取得しましたが、このような働きやすい職場環境づくりに引き続き注力していきます。また、内部監査の充実など、ガバナンスを強化するとともに、品質向上の推進に取り組みます。

 本年も当機構は、その社会的使命を果たし、ステークホルダーの期待に応えるべく、役職員一丸となって業務に専心してまいりますので、ご理解とご支援をよろしくお願い申し上げます。
 最後に、皆様にとって本年が実り多い年となることを祈念して年頭のご挨拶といたします。


以 上

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