4.けがや事故を防ぐためには

「3.なぜ、けがや事故が起きるのか」で示したとおり、子どもは、危険に気付かずに行動してしまいがちです。
経験を踏まえて、子どもに身の回りの危険を気付かせることは、周りの大人の役目といえます。

子どもに危険を気付かせるために

子どもの行動範囲の把握

保護者から子どもに確認するだけでなく、
子ども自らが保護者に話すように習慣付ける

子どもの行動範囲での
身の回りの危険を伝える

だれとどこに遊びに行くの? 公園の道路は交通量が多いから必ず横断歩道をわたってね

保護者が常に子どもを見守ることは、以前より難しくなっているかもしれません。
だからこそ、「意識的に子どもと話す機会を設ける」ことが大切になっています。

どのように子どもと話し合うか

会話の中では、子どもの身になって、理解・認識させるよう心がけます。
低学年のうちは、抽象的な言い方ではなく、具体的事例も交えて説明し、高学年では論理的に説明しましょう。
また、ルールを押し付けるのではなく、その理由や背景も説明して理解させましょう。
それにより、自分で判断し行動できるようになります。

住宅で
  • 階段、フェンス、ベランダ、ガラスの付近などで遊んでいないかな?
  • 車庫や駐車場のまわりで遊んでいないかな?
  • マッチなどの火器、または薬剤や調理器具などは、大人が見ているところで扱っているかな?
  • ストーブなどの暖房器具や、アイロンの付近で遊んでいないかな?
道路・店舗で
  • 道路を横断するとき、横断歩道や歩道橋を利用しているかな?
  • エスカレーターやエレベーターに乗るとき、周りを確認しているかな?
  • 赤信号での横断や、車の脇をすり抜けて通行していないかな?
  • 自転車に乗るとき、ヘルメット未着用、夕方以降のライト未点灯、二人乗りや手離し運転をしたり、友達と横に並んで運転したりしていないかな?
学校等で
  • 廊下を走ったり、階段の手すりを滑り降りたり、窓枠に腰かけたり、危険な行動をしていないかな?
  • 理科室、音楽室、図画工作室、体育館や校庭などの学校の備品を、勝手に使ったり乱暴に扱ったりしていないかな?
  • 折れそうな木の枝に登ったり、学校の設備・機器(防火シャッターや消火器など)でいたずらしたりしていないかな?
  • 立入禁止の場所に入っていないかな?
公園等で
  • 公園の遊具で遊ぶとき、正しい使い方をしているかな?
  • フード付きの服やマフラーなど、引っかかりやすいものを身に着けたままで遊んでいないかな?
  • 水辺で遊ぶとき、ひとりでなく、必ず誰か大人がそばにいるかな?
  • 遊泳禁止区域に入っていないかな?

けがや事故を防ぐには、ルールを守るとともに、危険に早く気付き、適切な判断をして安全な行動をとることが大切です。
防げる事故を引き起こさないためには、子どもの行動範囲を把握し、身の回りの危険について話し合える関係づくりをしましょう!