とても長い時間でみれば、大きな地震はこれまでくり返し発生していることから、「どこで」、「どれくらいの大きさ」の予測はある程度可能と考えられています。そして、地震による地面のゆれ(地震動)を予測した地図も公開されています。
下は、2016年の時点で2045年までの30年間に震度6弱以上の地震動となる確率を予測した地図です。
「確率論的地震動予測地図(2020年版)」
今後30年間に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率
(平均ケース・全地震)
出典:地震調査研究推進本部ウェブサイト
右は、2020年から30年間に震度6弱以上のゆれに見舞われる確率を示した地図です。
確率は、これまで発生した地震の大きさとその回数によって地域ごとにちがいがあり、それを5つの区分にまとめ、色分けされています。
確率を年数におきかえると、おおまかに、0.1%は30,000年、3%は1,000 年、6%は500 年、26%は100 年に1回以上の発生となります。
日本は世界的にみると地震の大きなゆれに見舞われる可能性が非常に高く、実際に大きな被害を出した地震は10年に1回程度発生しています。確率が低い地域が安全とは限りません。
また、使用している観測データは100年程度と長い歴史のごく一部であり、知られていない活断層が存在する可能性もあることから、予測には不確実さが含まれています。
下は、関東で現在確認されている特定の活断層(中央の長方形)が動いたときの地震動(震度におきかえています)を予測した地図です。
震源断層を特定した地震動予測地図(シナリオ地震動予測地図)
立川断層帯(2020年版)
出典:地震調査研究推進本部ウェブサイト
右は、関東で現在確認されている特定の活断層(中央の長方形)が動いたときの地震動(震度におきかえています)を予測した地図です。
震度3から震度7までの地震動が色分けされていますが、活断層の東(右)側は西(左)側より大きなゆれが予測されています。
ゆれのちがいの理由は、地盤のかたさ、地形のちがいなども影響して、このような予測がされています。